西洋美術骨董ファサード – 読み物、雑感


パリのマーケット Vol. 4

2016.8.1

IMG_0382.JPG6ヶ月ぶりにパリに行ってきました。
現場を見る。事実を把握する。これは仕入れの成果以上に大切な行動と考えています。
今の時代、パソコン上でもある程度商取引が完結出来る良い環境になりました。ですが結局は人対人という極めてアナログ的な信頼関係が普遍的な価値である以上、足を使い、人の話を聞き、汗を流さなければやはりパン(報酬)は得られません。
でどうかと言えば、私個人の感じた事ですがパリのマーケットは年々、悪くなっていると思います。間違いなく良品の枯渇です。10年前も同じ事を言っていたような?(笑)
オークションの数も少なくダメージ品や修復品も多くヴァカンス前のフルシーズンにしては活況なく残念でした。ですが逆の見方をすれば昔は物があり過ぎでした。次から次へと無尽蔵に出てくる感覚が普通でないわけで。つまり、今が普通な状況とも言えます。
今回、久しぶりにルーヴルデザンティケールにも寄ってみました。なかなか再開発計画が進まない中、しぶとく居座る数店舗が営業中とはいえ廃墟同然で怖いですよ。パリの超一等地に位置し、かって200店舗以上が構えた華やかな高級骨董街も見る影もない寂しさです。
長いこと、パリはこのような厳しい状況ですから昔からの業者さん達も次々と廃業されることが多いのですが、今だに仕事を継続されている業者さん達の姿を見ること、話をすること、これはとても大きな力を与えてもらえます。まるで古い戦友にでも再会するが如きです。
「昔は良かったね」ではなく、「じゃ、これからどうするか」のヒントを頂くような感じです。
仕事としての物質的な成果はあまり無くてもそれ以外に得られるもの、たとえばそれは教訓という資産かもしれません。
今回のパリ出張も全て良し。懲りずにまたパリへ行くべし。継続は力なり。

IMG_0385.jpg  ドゥルーオーの競売場 IMG_0459.jpg オークション プレヴューIMG_0463.jpg今はWEB上でビッド、ライブ中継も見れます。IMG_0456.jpg     廃墟?      ル・ルーヴルデザンティケール

英国もののジャポニスム

2016.5.10

IMG_9778.jpgIMG_9753.JPGIMG_9791.JPGMinton  1873〜1891年
IMG_1081.JPGRoyal WorceterIMG_1071.JPGRoyal Crown Derby私の中で正直、イギリスものはちょっとなぁ。今まで長い間フランスもののガラスを中心に扱ってきてイギリスもののアンティークは垢抜けない、無骨で繊細さに欠けるなどと誤った偏見と根拠のない先入観がありました。これは私の性格上の欠点です。ですが、素直な心で見れば魅力的なものもたくさんあることに気づかされます。ガラスや家具にはあまり見るべきものはないとまだまだ頑固な自分ですが、写真のカップソーサーたちは明治、大正時代の蒔絵や金工細工が好きな自分にはとても入りやすい世界です。これらカテゴリーは本筋から外れてしまうのですが出会いがあれば迷わず仕入れてしまいます。どれも絵付けの間の開け方や盛上げ金彩のテクニックが妙です。一番上の写真、ミントンのカップ。たいへん軽い、素磁は卵殻胎と言うそうですが、紙のように薄く光を通してしまいます。この技量は凄いものです。全く使用された形跡がありません。
私の基本的な考えは「用の美」使ってこそ生きてくるものなのですが、これらは使わないほうがよさそうです。これらは飾り棚の中で眺めて次世代に手渡してゆきましょう。

Medaille アールデコのレリーフ

2015.9.1

IMG_8340.JPGIMG_8333.JPGIMG_8336.JPGIMG_8328.JPGIMG_8346.JPG Pierre.TURIN   medaille

アールデコ期のメダル。私のささやかなコレクションであり、日本では売りづらいデッドストックでもあります。
もちろん売り物ですよ!先日、部屋を整理し、埃をかぶったメダルが多数出てきました。きれいに手入れをして一部ブログで紹介したくなりました。昔、クリニャンクール(蚤の市)のセルペットというマーケットに老夫婦が営む金物専門の小さなお店がありました。金曜の朝一番にその店のケースを覗いては雑多な品々の中からこれらのメダルを物色するのが楽しみの一つでした。
このP.TURINという作家のセンスに魅せられ、つい見つけると同じ物を買ってしまう悪いクセが出てしまうのですが、考えてみるとあまり使いようがないですね。日本では額装が一般的みたいですが、ペーパーウエイトがわりにさりげなく机に転がしておくのが粋に感じます。
1点、タンバリンを奏でる牧神のモチーフの物だけがMalcel・RENARDの作ですが、古典的な題材にアールデコのエスプリをセンス良く取り込んでいます。
アールデコのカテゴリーの中にはこのようなブロンズの小品たちにも惹き付ける魅力をもつ品々が存在します。
この仕事の喜びの一つに物を通じてのお客様との共感があります。どなたか一緒に共感していただけませんか?(笑)
Pierre・TURIN
1891年8月3日、フランス、ヴァルドマヌル県スシィオンブリーに生まれる。
20世紀、フランス人、彫刻家、版画家、メダル作家。
フレデリックC(Frederic.C),ヴェルノン(Vernon)、ジュールF(Jule. F),
クータン(Coutan)やアンリA(henri.A),Jパティ(J.Patey)などに師事。
1911年からパリのフランス芸術家協会展やコイン展示会に出品し、
また、同協会の審査員組織のメンバーになる。
1920年にローマグランプリ賞を、1925年に金賞メダルを受賞。
1936年にレジヨンドヌール勲章を授与される。
彼は1928年から1931年まで芸術教育上級評議会のメンバーを務めた。
美術館:リュクサンブール(旧美術館)、ニューヨーク(メトロポリタン美術館)
出典:E.BENEZITより

Cigale 蝉 初夏に思うこと

2015.7.1

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Maurice DAURAT 作  (1880〜1969年)
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今日から7月、また暑い季節がやってきました。
お祭り、お盆、夏期休暇などなど楽しい思い出をたくさん作りたいですね。
2点の写真は1900年代、アール・ヌーヴォー期の銀製セミのブローチです。レアなもので、なかなかいい仕事してます。フランスにもセミは生息してますが、地中海沿岸の南仏に限られているみたいです。古来よりフランスではセミは幸福を運ぶ象徴して扱われてきました。昔若かりし頃、ニースの土産物屋で陶製の置物を見かけた記憶があります。
セミ、トンボ、カゲロウ、儚い生命の生き物たち、ガレをはじめアール・ヌーヴォー期の作家たちは好んで題材にしてきました。なぜでしょうか。人は生きていると良いこと悪いこと当たり前ですがほんとにいろいろありますね。時には過去の後悔や、確実なことなど無い未来を思い煩ったりと、でもそれは今日という日を真剣に生きてないことの裏返しに思える自分がいます。セミは限られた短い時間の中で与えられた今日一日を生きる。今日すべきことだけを 精一杯する。
「ものごとは単純に捉えたほうが人生うまくゆく」な〜んてつくづく思う私です。

Japonisme  いいもの見つけました

2015.5.2

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IMG_7684.JPGアール・ヌーヴォーのカシェ、印章です。とてもめずらし品です。図柄の構成が完璧で驚きます。水辺に水生植物、空間に梅のような花、蜻蛉、一部を鍍金仕上げにコントラストが妙です。縁取りにヌーヴォー様式のラインとほんとうにセンスよく作られています。印章のトップに蝶も。
高さ7.5cm幅1cmの中のミニチュアワールドです。
まるで、日本刀剣の小柄や鍔の金工細工を連想させます。材質は銀の混ぜ物で純度は低く、打ち出し細工による手作業です。残念ながら作家のサインはありませんが、これだけ微細に作リ上げるにはたいへんな技術と労力が必要です。同じ品を探しても無い本当の意味でピエスユニーク(1点もの)ですが、ガラスと違いとても安価でおもしろいものです。
このように、長く仕事をしているとたまにおまけのような喜びに出会うことがあります。
やはり私、根っからの骨董好きみたいです。歳を重ねても日々、小さな事に感動してゆきたいものです。

Daum & E.Brandt  アールデコの照明

2015.3.21

IMG_7134.JPGIMG_7354.JPGE.Brandt & Daum lustre
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アール・デコのシャンデリア2点。ドームとエドガール・ブラントによるオリジナルの組み合わせのものです。たまたま、資料整理中の書籍から2点同じモデルの掲載ページを見つけました。
私、個人的にも大好きな吊灯です。なんと表現すればよいのでしょうか、モダンなデザインの中にもクラシックなニュアンス。20年代、つまり大正モダン時代そのものの雰囲気です。ブラントの作品はどれも洗練されています。
エドガール・ブラント(Edgar・BRANDT 1880〜1960年)は卓越した錬鉄工芸のアーティスト、デザイナーで1925年のパリ産業装飾芸術博覧会の出展で大成功を収め、同年ギャラリーをパリに出店。ロンドン、ニューヨークにもギャラリーの支店を構えていました。しかしながら他面、彼は機関砲などの武器製造会社を経営する大実業家でもありました。ブラントはフラソア・ポンポン、エドアール・サンドスなどの高名な動物彫刻家らと自らのギャラリーで展示会を定期的に開催するなど多彩な活動をしてきました。なんとも多面的で不思議な人生を送った方のようです。

Jugendstil  ドイツ語圏のアール・ヌーヴォー

2014.9.13

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マイセンのお人形。素直に「カワイイ」の一言です。
北欧からの入荷です。雪合戦で戯れる男の子と女の子、生き生きした仕草、優しい表情がなんとも心がなごみます。ファサードでは表立ってのマイセンの取り扱いはございませんが、ヌーヴォーのマイセンにつきましては稀に仕入れております。
テーマに沿った自分の遊び心です。
造形家アルフレッド・ケーニッヒ(Alfred・Konig 1871年~1940年)原作のこのモデルは当時の制作数も少なくあまり目にする機会も少ないと思います。
現代のマイセン社が同モデルの復刻版を販売しておりますが、表情の繊細さや絵付けの細かさでかなり見劣りしてしまいます。価格もアンティークに比べ非常に高価で残念な思いです。
戦前のヨーロッパの工芸品はマイセンに限らず完成度が高いものがとても多いです。
愛らしきものを眺め、しばし童心に戻りましょう。

使うことで生きてくるもの

2014.8.8

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先日、旧来のお客様よりヌーヴォーのブロンズ水差しを買取らせて頂きました。
正直なところ、ブロンズ作品は近年動きが鈍く商売で考えますとあまり仕入れたくないカテゴリーなのですが・・・・・
元々、好きで始めた商売ですから、もののちから(作品が放つ秘めた魅力)とでも言いましょうか、それが感じられるものなら売れ筋でない品でもつい仕入れてしまいます。
それがまたこの仕事の楽しみでもあり苦しみでもあるような気がしております。
やや地味な印象のブロンズの水差しに花を添えてみました。備前や信楽の古壷に花を活けるように。
すっかり印象が変わります。よい雰囲気になりました。
「使うことで生きてくるもの」用の美とは生活の1コマに楽しみを添え、それを感じ取ることのように思うこの頃です



コロシント文水差し H:13.6cm
P.Loiseau-Rousseau 作  (生没:1861年〜1927年)
フランスの彫刻家。Barrauに師事、パリ芸術家協会展に出展、様々な賞を獲得。
1892年、3等賞。1895年、2等賞。1900年の国際展で1等賞を獲得。
1892年に旅行助成金を受け、レジヨンドヌール騎士の称号を授かる。
出典:E.BENEZITより

パリのマーケット Vol. 3

2014.7.22

IMG_0505.jpg夏の恒例「音楽祭」 夜明けまでパリのいたるところでドンチャン騒ぎですblogのほうネタが見つからないままに放置状態で失礼いたしております。
先月、一年ぶりにパリに買付けに出ておりましたのでそちらのお話を少し書いてみます。
4泊6日の短期出張でしたが、この季節のヨーロッパはほんと気持ちの良いものでした。
もう、パリの品薄状態にはすっかり慣れきってしまい、肯定的な諦めとでも言うのでしょうか、結果としてはマーケットの視察旅行のようなものでございました。(笑)
ドゥルーオーのオークションにも入札してみました。ユーロ立て換算では2,3年前と相場は同じなのですが、円が弱い上にヨーロッパのオークションは落札手数料が平均25%、すっかり失念してたのですが、私が落札した品の計算書には28.8%の落札手数料が加算されていました。アッチャ!痛い!
オークションでの綺麗な作品の落札はあたかも、みんなの人気者投票のように多数のビッドという高額票が集まってくるものです。
会場の雰囲気に煽られ、熱くなっての高い買物、プロは御法度ですが、ビビってもいけません。そこは「胆力」この一言です。
仕事を続ける中、色々な「気づき」を得ながら日々精進しております。

Robj パフュームランプ

2013.1.5

IMG_4761.JPG     Robj    Brute-parfums

1920年代、アールデコの中でも独創的で洗練されたランプにRobjがあります。
ロブジュは1921年から1931年までのわずか10年だけパリに存在した工房です。
主に陶器などのテーブルウエアをデザイン製作した工房ですが、今回はこのガラスの小さな常夜灯についてのお話を。
香水溜まりの機能を持たせ、パフュームランプに仕立てたところがなんとも粋です。電球の余熱で香水を気化させお部屋に香りを漂わす今で言うところのアロマランプです。
scan-001.jpg1928年のカタログの一部。今では全く見ないモデルも時代のルネ・ラリックの作品にこれらのアイテムが存在しないところもよく考えられています。ロブジュは20年代、装飾美術誌「Mobilier&Decoration」に多数の斬新な作品を発表紹介し、当時、流行り始めたモダンスタイルとして好評を博し、パリのショッセダタン通りに店舗を構えてました。このお店は当時、最も「パリらしい」店として絶賛され、1925年のアールデコ展でもグランパレ会場の装飾工事に参加しています。1926年のサロンドトンヌなどのデザインコンテストで度々賞を獲得するなど、アールデコ様式の作品が成功をもたらしました。
実際にエッセンシャルオイルを落として使って頂きたいランプです。実用性もさることながら図案化されたデコのモダンなデザイン、オリジナル性が高い鉄台の仕事が素敵です。シンプルな寝室や玄関の常夜灯として置かれるととても良い感じになりそうです。

パリのマーケット Vol. 2

2012.12.5

IMG_0160.jpgアンティークの仕事と言えばパリやロンドンを訪ね海外ディーラーから業者卸しをしてもらう、一方通行的な輸入販売がかつてのビジネスモデルでした。しかしながら限られた良品がヨーロッパから無尽蔵に湧き出てくる訳がありません。
パリの品不足は今に始まった話ではないようです。
コレクターに死蔵されている品を含めて考えれば、潜在的に西洋骨董の良品はパリより日本国内に存在していると言えるのではないでしょうか。特に、日本人が世界相場を支えていると言っても過言でないアール・ヌーヴォー作品はその傾向が顕著です。
業者間の交換会も年々活発化しており、代替わりによるご処分の買取り案件もファサードだけの場合でも近年増加しています。和骨董同様、西洋骨董の世界でも国内における作品循環や、1つの国内マーケットが出来つつあります。ファサードも18年前の開業時と比べると信じられないくらい国内仕入れの比率が上がっています。西洋骨董を扱いながら殆ど海外へ仕入れに出ない日本の業者さんが少なからず存在するのもここらへんの事情ではないでしょうか。
パリのマーケットの重要性は普遍ながら、改めて国内仕入れの重要性も再認識した今回の買付け旅行でした。

パリのマーケット Vol. 1

2012.12.3

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今年4度目のパリ。海外での仕入れについて感じたままにお話を少し・・・・
まず、良い物が本当に少ないです。ここ暫くのユーロ安だけに残念ではあります。
2008年後半のいわゆるリーマンショック以降、外国為替も物の相場も全体的に下がり始め、本来なら仕事には良い環境なのですが
オークションも、クリニャンクールの蚤の市でも40年代、50年代の戦後モダンデザインを扱うお店が非常に多くなりました。パリだけでなく欧米など1つの大きなトレンドになっている感じです。
モダンデザインは個人的には好きなのですが日本では難しく感じています。(長くなるのでその話はまたの機会に)
久しく聞かれる話ですが、アール・ヌーヴォー、アール・デコを扱うディーラーが非常に少なくなりました。
オークションもしかりで、滞在中、ドゥルーオーで2つ、ナンシーで1つのオークションがありましたが、内容が・・・・。
世界的な景気後退の影響もあるでしょうが、やはりフランス国内全体の作品の枯渇によるものではないでしょうか。
でも、まだまだパリにはたくさんの可能性があると思います。
何と言っても世界最大のアートマーケットなんですから。      つづく

IMG_0065.JPGドゥルーオーのオークション会場IMG_0072.JPG寂しい夕方のMarche BIRONIMG_0066.JPGセーヌの河岸で

アールデコの鉄仕事

2012.9.18

IMG_0057.jpgPAUL KISSIMG_0051.jpgEDGAR BRANDTIMG_0068.jpgANONYMEIMG_0087.jpgRAYMOND SUBES
IMG_0058.JPGANONYMEIMG_0096.JPGLOUIS KATONAIMG_0083.JPGPAUL KISS

アールデコらしいモダンでシックなアイティムの一つに鉄の仕事があります。
私個人的にも大好きなカテゴリーでお店の商品を幾つか撮影してみました。
アメリカをはじめ欧米ではたいへん評価の高い品々ですが、潜在的に数が少ない為か、以前から日本での扱いがあまりなく開店当初から力を入れてきました。
ある時は力強く、また、繊細にと・・・・良い仕事の物はほんと、かっこいいです。
1925年パリの産業装飾博覧会、通称アールデコ展では各パヴィリオンの門扉、家具、照明など鉄による優美なデザインの作品が著名な錬鉄作家の手により数多く展示されました。
ニューヨークのロックフェラーセンターや、東京の旧朝香宮邸などアールデコ建築には必ず優美なデザインの鉄仕事の作品が残されています。
ブロンズ作品のように型による流し込み形成が不可能な鉄仕事はパーツを1つづつ熱してはハンマーで叩き製作し、それを溶接してゆくたいへん手間と技術を要する仕事です。
残念ながら第二次大戦後、装飾品としての鉄工芸は技術的に絶えてしまいます。
大戦の間のわずか十数年、フランスが文化芸術的にも経済的にも最も豊かだった時代の装飾美術です。
モダンな空間にこそ、ぜひ置いてみて下さい。



やっぱり、使わないと

2012.8.7

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盛夏、涼をもとめて一息入れたいところです。
お客様に「これ何に使うもの?」と聞かれる事があります。たとえばフィンガーボールなど。日本どころかフレンチの本場でさえあまり使わなくなってきています。そこはラリック、ガラスの小鉢ですから使い方はお客様次第でいろいろ楽しめます。テーブルやコーナーのポイントに植物やお花を活けてみるのもいい感じです。私はお酒が好きなのでおつまみを入れてみたりと・・・・

ラリックの「パボ」と「ロータス」のグラスは今の季節、冷茶にピッタリです。
生活にちょっと楽しみがあるとうれしいものです。



暑中お見舞い申し上げます       「蝉」  

2012.7.25


IMG_4199.jpg ガレ 「夜の蝉」 芥子の枝に止まる蝉の上に星        神秘的な奥深さを醸し出しています





暑い日が続きますね。皆様、お体を大切になさって下さい。
東京でも蝉の鳴き声がちらほら。
子供の頃、とてつもなく長く感じた夏休みの記憶。
季節の移ろいもあっと言う間に感じる今日この頃です。

はかなき命の蝉、エミール・ガレも蝉のモチーフを好んで描いています。
「もののあはれ」この文学的で美的な理念、私も歳を重ねる毎に少しづつ
わかるような気がしてきます。
ガレの内面に隠された思想、哲学の中に日本的な無常観を感じとることが
できます。
今、この瞬間の夏を楽しみましょう。